『怒涛の砂漠』 渡辺裕之 / 疾走感がヤバい、息切れ寸前!
ふーーーッ、走ったなぁー。
久しぶりの全力疾走、この爽快感!
あ、走ったの私じゃないよ、わかってると思うけど。私はリベンジャーズの面々の背後霊、もとい守護霊の如く、遅れないように彼らの背中に乗っかってただけ。
リベンジャーズ。自分たちの信じる正義のために動く傭兵部隊。
傭兵だよ、傭兵。
そもそも私は傭兵を知らなかった。Wikiによると
傭兵は、金銭などの利益により雇われ、直接に利害関係のない戦争に参加する兵またはその集団である。
つまり、日本では軍隊は認められていなくて、日本の平和と安全を守る自衛隊も戦争に参加することはない。一方傭兵は日本のためでなくても他国にお金で雇われて世界で起こっている戦争や紛争に参加する。命を懸けるわりに報酬は低いと元傭兵の高部正樹さんが語る記事を読んだ。日本人でも他国(フランスとか)で傭兵になる人はいるみたい。知らんかった。
『怒涛の砂漠』は、その傭兵たちの集まり「リベンジャーズ」がCIAから依頼を受けて、10年前アフガニスタンで作戦実行中に行方不明になった米軍部隊を捜索する話だ。
傭兵に始まり、アフガニスタン、トルクメニスタン、C-17(軍用輸送機)、M249(機関銃)、グロック17(拳銃)・・・耳慣れない単語・地名が出るわ出るわ、もう大変。
ミリタリー好きにはたまらない設定なのかな?私はついていくのが精一杯。
でもストーリーは単純、リベンジャーズが正義を貫く明快な展開だから心配は無用。読みやすさはラノベ級。手に汗握る展開、読後は気分爽快、これぞエンターテイメント!
007のようなおしゃれなエンディングもいいね。
『怒涛の砂漠』以外にも傭兵代理店シリーズとして多くの作品が刊行されているので、スカッとしたいときに読むといいかも。
あ、最後に新型コロナに言及する場面があってちょっとビックリ。シリーズものだからこの先生物兵器としてコロナや他のウイルスが出てくるのかも。