行けるところまで行ってみよう

1年たつのは早い。早すぎる。ここまできたら行動あるのみ。後悔先に立たず。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『黒牢城』 戦国の世のミステリー 謎解きはもちろん、武将たちの心情に胸打たれる

時代小説ってこんなにおもしろいんだ! 戦国時代とミステリーをかけ合わせた結果、より上質なミステリー小説ができあがったという感じ。 時代ものが苦手で読むのをためらっていたけど、こんなことならもっと早くに読むんだった。 今までの米澤穂信作品とは一…

『隣の家の少女』 もしかしたら現実の社会に存在するかもしれない少年とその保護者 ハッピーエンドは望めないホラー小説

こういうの、好きじゃない。 この一言に尽きる。 よくよく調べていくと、ケッチャム作品は賛否両論が激しく別れるらしい。 小説を読んで何を感じるかは読者の自由だし、スティーブン・キングみたいにケッチャムを絶賛することについて何かを言うつもりもない…

『災厄の町』 秘めた殺意は凄まじいものだった 町が旧家を飲み込む本格ミステリー

そうきましたか、エラリイさん! やられました。最後までわかりませんでした。 参りました・・・。 といいたくなる古典的で本格的なミステリーだった。 こういうのをミステリーの原点(のひとつ)というんだろうな。 それにしても、町の変わり様が恐ろしい。…

『まだ見ぬ敵はそこにいる』 麻薬組織を一網打尽にすべく奮闘するロンドン警視庁麻薬取締班

本作はロンドン警視庁の警察官、ウィリアム・ウォーウィックが主人公の連作の2作目だ。 麻薬王とその組織を一網打尽にすべく、ロンドン警視庁に新設された麻薬取締独立捜査班の面々が奮闘する話。 前半はスローテンポだが、後半に入ると、血なまぐさい殺人、…

『チャイルド44』 国家に背いて連続殺人犯を追う 「国家vs個人」の圧巻のミステリー小説

一周回ってポンッ!って感じ。 そう来たかと。 犯人の登場のさせ方とか、主人公の秘密の明かし方もうまい。 エンタメ小説だけど政権を批判した書ともいえ、だからロシアでは発禁なのかと思ったり。 ミステリーとして、冒険小説として、読み応えのある小説だ…

『マンハッタンの狙撃手』 片腕・片脚・片目を失った天才科学者であり元FBI捜査官が連続狙撃事件の犯人を追う スピード感がたまらない

これはめっけもんだった! ん?儲けもの? 狙撃手って単語だけで手に取った一冊がこれほどおもしろいとは! 初っ端から衝撃的な事件が起こり、読者は釘付けになる。 スピード感あり、緊張感ありの、ぐいぐい引き込まれるサスペンス小説だった。 『マンハッタ…