行けるところまで行ってみよう

1年たつのは早い。早すぎる。ここまできたら行動あるのみ。後悔先に立たず。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『熊と踊れ』 暴力に支配された少年時代を経て、暴力をコントロールするはずが暴力と一体化してしまった

上巻は確かにまどろっこしい。読むのがつらい。 しかし。 声を大にして言いたい。 上巻は何とか読んでほしい。あきらめてはいけない。 そうすれば、下巻は一気に加速する。 人間の強さと脆さを突きつけられて茫然とする。 あまりにも切ない。 『熊と踊れ』 …

『君たちに明日はない』 濃いキャラと心地いいテンポで展開されるストーリーはさすがだね

よくもまあこんなに濃いキャラの人物を投入できるものだ。 それも、次から次へと。 クビ切る方も切られる方も、みんな憎めない。 好きだなぁ。 『君たちに明日はない』 垣根涼介 相変わらず、垣根涼介はエロい。 訂正、垣根涼介の書く小説のごく一部がエロい…

『超短編! 大どんでん返し』 すきま時間に読むのにぴったり、お気に入りの作家を見つけるも良し

全30編! 30人の作家が書いた2000字のどんでん返しが1冊につまっている。 なんとお得な! 『超短編! 大どんでん返し』 小学館文庫編集部編 何といっても30人だからね。30人。 いくら「超短編」といっても、これだけの作家の作品を一度に読めるなんて、何と…

『オベリスクの門』 人とかつては人だったもの、両者が愛する人を守るために戦う壮大なファンタジー

ふー。(放心状態) なるほどね。 だんだんわかってきたよ。そうくるわけね。 次は? どうする? どうやって愛するものを救う?! 『オベリスクの門』 N・K・ジェミシン わかりにくさMAXの『第五の季節』から続く『オベリスクの門』。 物語は、母エッスンと…

『第五の季節』 パズルのピースがひとつずつはまっていく感じがたまらない(でもそれは最後の最後)

このラストはずるいぞ。ずるすぎる。 続きが気になるじゃないか。 細かいことはよくわからんけど、どうしようもなく気になるんだよ。 『第五の季節』 N・K・ジェミシン いやほんと、続きが気になって、感想を書く時間が惜しいくらいだ。 だけどいつか、『第…

『死者の代弁者』 深く重い読後感、人類と異星人が共存する姿が見える

これは『エンダーのゲーム』の続編じゃない。 読んでいる最中も、読了後も、まったく別物だと感じた。 これは一つの独立した宇宙&異星人S Fだ! 異星人S Fってジャンルがあるとしたらだけど。 『死者の代弁者』(新訳版) オースン・スコット・カード 『エ…

『エンダーのゲーム』 戦いの後に訪れる静寂が心地よい余韻となった

そっかー、最後はそうきたか。 うん、それもありだよね。 バッチバチのバトルの後は、静寂あるのみ。心地よい余韻。 参りました。 『エンダーのゲーム』(新訳版) オースン・スコット・カード 常々思っていることがある。 SF小説を好む人は頭が柔らかい、柔…

『十日間の不思議』 ラストそうきたか!大どんでん返しのミステリー

さあさあ、ジェットコースターに乗ろう! 上りはスロー。てっぺんまでいったら徐々に加速して一気に駆け下りる。 小さい山をいくつか乗り越え、はぁ〜やっとゴールにたどり着いた。 と思ったら、なんとそこから真下に突き落とされる。 どういうこと? そんな…

『新世界より』 SFでホラーで冒険小説だけど人間の本質を考えさせられる深い物語

いやー驚いた。 すさまじい物語だよこれは。 SFであり、冒険小説であり、ホラーでもあり、ミステリーでもある。 こんなにすごい小説を今まで知らなかったとは、そりゃ活字中毒を語る資格はないわ。 『新世界より』 貴志祐介 舞台は今から1000年後。日本には9…